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【バングラデシュについて 〜宗教編〜】


バングラデシュはイギリスからの独立時、ヒンズー教のインドとイスラム教のパキスタンとに分かれ(当時、バングラデシュは東パキスタンと呼ばれてた)、さらに36年前パキスタンから独立したとっても新しい国。
3方をインドに囲まれながらも、宗教上の理由でインドと分離しただけあって、国民の83%はイスラム教徒。

どこの町に行ってもアザーンが聞こえ、それに合わせて一日5回礼拝をします。
アザーンは放送する人の味が出ていて、ひょうきんなアザーンもあれば暗ーいアザーンもあってなかなか楽しい。

女性は外出時には全身を覆い隠す衣服を着てます。冬の今は暖かそうでいいなぁって思うけど、40度近くなる真夏も全身を覆わなきゃいけなくて、しかも黒色で・・。でも、女性は基本的にあまり外出しません。きっと真夏はもっと外出しなくなるんだろうな・・。
夕飯のお買いものも旦那さんが行きます。旦那さんが買って来たものを奥さんが家で料理する。
ろくに料理出来ないのに食材を買える旦那もすごいけど、旦那が買ってきたものだけで料理を完成させられる奥さんもすごいなぁって最初は思ってた。夫婦だからその辺の意思疎通がちゃんとできていて、毎日のメニューが決まるんだろうなって感心してたけど、よく考えればここはバングラデシュ。毎日カレー。3食カレー。
旦那はただカレーに入れる好きな具材を買うだけ。奥さんは香辛料スープにその具材を入れるだけ。
旦那が何を買ってきても、ただカレーにするだけ。夫婦のテレパシーがなくても出来る仕事です。
メニューの豊富な日本ではそうはいきません。

その他、イスラム教徒はお酒や豚肉を口にしなくて、一年に一回断食をして、メッカに巡礼して。。
バングラに来るまでに、私もイスラム教についてこれくらいの知識はあったけど、知らなかったのがイスラム教のお祭り。

そのお祭りは「イード」と呼ばれ、年2回あります。
一回目は「ラマダン・イード」。断食明けのお祭り。
そして二回目は「コルバニ・イード」。犠牲祭。

このコルバニ・イードがつい先日ありました。

どういうお祭りかというと、動物を生け贄として神に捧げるお祭り。
動物の気持ちになれば、お祭りと言って良いのかためらう程残酷なお祭り。

捧げる動物は、
大金持ちはラクダ。
一般的なお金持ちは牛。
少しお金持ちはヤギやヒツジ。
お金のない人はそれらを分けてもらいに行く。

我が家の大家は村の権力者で、一般的なお金持ちなので、牛を生け贄にしました。

この時期、あらゆる場所で牛市がたちます。

そこから牛を買ってきて、
牛を絞める男たちがやってきて、
手足をしばって、
地面に倒して、
静かに祈りながら、
頸動脈を一気に切り、
全身の血を抜いて、
皮をはがして、
手足をはがして、
内臓を取り出して、
骨を砕いて・・

最後に残ったのは小さくたたまれた皮だけ。
あんなに大きかった牛がこんな小さな皮になって、その横で肉の塊をさらに小さく刻む男たち。


私たちが日ごろ口にする肉は、もちろんその動物の命を奪っていただいてるものだけれど、こんなにも間近で動物の命が消える瞬間を見たのは初めて。
牛の首から吹き出る血しぶきの残像がいつまでも残って離れない。
しばらく直立のまま動けなかった。言葉が出なかった。

夕飯にいただいた牛カレーを食べる時、つい手が止まった。
肉を食べる前にためらったのは初めて。
心から「いただきます」を言ったのは初めて。

でも、肉を食べる前のためらいや、心から「いただきます」を言う時の気持ちはずっと忘れちゃいけないなと思いました。

一説では、このコルバニ・イードで、百万頭の牛が命を落としたとか。。
牛の命に感謝しなければ。
牛だけじゃない、日ごろ口にしてる全ての生き物の命に感謝しなければ。


そんなことを考えさせられたコルバニ・イードでした。



最後に、バングラデシュの素敵な一面を。
国民の83%がイスラム教というだけあって、イスラム教徒がデカイ顔してるのかと思いきや、バングラ人は他の宗教をとても尊重する国民です。
ちゃんと、クリスマスも仏陀生誕日もヒンズーの神様の生誕日も、国民の祝日になってます。
宗教が違っても、お互いを尊敬し、仲良く暮らしてます。
「私は仏教徒です」というと、ニコニコと「そう、素敵ね」と返してくれます。


きっと、バングラデシュでは宗教が原因の争いは起こらないんじゃないかと思います。




▲牛を絞める前。


▲絞めた後。







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