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【第二回】

土方の言った通り、犯人はその日の夜に姿を現し、逮捕となった。
犯人を連れて取り調べ室の前に来たところで、二人の上司に声をかけられた。

「後は他の者が引き継ぐから、今日は帰れ」

加藤が「えっ」という表情をすると。

すかさず、「明後日の午前10時に会議室に必ず来い。命令だ」

二人は外に出た。

「明後日、来いって、どういうことや、偉そうに・・・・・」

「まあ、明日はゆっくりしろって言ってんだ。ゆっくりしろよ」

「家まで送ってくで」

「ああ」

車を走らせてから10分がたった頃、助手席の背もたれを後部座席まで倒し、
両腕を頭 の後ろに抱えている土方に加藤が話しかけた。

「それにしても、今回もどんぴしゃ、やったなー。ホンマ、さすがやでー」

土方はニヤニヤした顔で運転している加藤に目を向けた。

「逮捕の瞬間に毎回ホシの頭に銃を突き付けるのは毎回、俺もヒヤヒヤさせられるけ どな」

「でも、さすがやー。最高やで。なんでわかるん」

加藤は興奮を隠し切れない様子で運転をしている。
鼻で一息つき、同じ体勢のまま土方は言った。

「勘だよ。刑事の勘・・・・・・ってやつだな」

「痺れるねー」 加藤は嬉しそうに言った。

土方のアパートまで5分というところで、土方は車の窓に目を向けながら呟いた。
「妙な予感がするな」

加藤は気付かず運転をしている。
続けて、「明後日、何の話があると思う」

「ん。どやろうなー。毎回、お前が銃を突き付けるのが問題になって、
謹慎かクビ やったら最悪やなー。もし、お前刑事辞めたらどうするん。探偵か」

土方は鼻で一息つき、「外国に2、3年行くさ」

「それ、最高やなー。独身の特権やで。ま、俺は家族がいるから無理やけどな。で も、金かかるやろー」

「そうだな・・・。刑事の安月給じゃあな・・・。適当にやるさ」

「お前は明後日どうおもってるん」

「さあな」

丁度、土方のアパートに車が到着した。

「ほな、土方。明後日なお疲れさん」

車から降りる土方に運転席から明るい声が飛んだ。
土方は「ああ」と言ってドアを閉めた。
切れかかった蛍光灯が灯す階段を上り、自分の部屋に向かった。
隣のドア をちらりと見て、部屋に入った。
部屋にある電光掲示の時計を見ると午前2時半だった。
溜息をつき、布団の上に横になり目を閉じるとそのまま深い眠りについた。








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